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2013年本屋大賞11位入賞作品を読みました。

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なぜ「あの男」を自らの手で殺めることになったのか―。
老齢の光圀は、水戸・西山荘の書斎で、
誰にも語ることのなかったその経緯を書き綴ることを決意する。

父・頼房に想像を絶する「試練」を与えられた幼少期。
血気盛んな“傾奇者”として暴れ回る中で、宮本武蔵と邂逅する青年期。
やがて学問、詩歌の魅力に取り憑かれ、水戸藩主となった若き“虎”は
「大日本史」編纂という空前絶後の大事業に乗り出す―。

生き切る、とはこういうことだ。
誰も見たこともない「水戸黄門」伝、開幕。
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え、これ11位ですか?
めちゃめちゃ読み応えあって、
少なくとも直近で読んだ2013年入賞作より断然いいと思います!

単行本で750ページもあって、持ち歩くには非常に不向きで
なかなか手の伸びなかった一冊だったんですが
読み始めたらもう、止まりませんでした!

テレビでやっている水戸黄門とはまた違う
義を求め、それを生涯かけて全うした、熱い男の生涯を描く一冊。

自分の時代の受験日本史では、徳川光圀という人は
「大日本史」を編纂した人というぐらいの扱い、でした。


四男でありながら世継ぎであったこと、しかも同腹の兄もいるのに・・・
詩作を追い求めたということ
徳川三家、学者関係、皇室といった幅広い交友関係
読めば読むほど、知らなかった水戸光圀という人が見えてきて
それが単純にとても面白かったです。
だから逆に、時代小説が苦手という方には、とっつきにくいかもしれません。。。

世継ぎであるべきでない自分が、水戸藩の世継ぎとなってしまったこと
その不義をいかに正すかと悩み続け
自らの子さえ・・・という覚悟をもつ光圀。

信念を持って不義を義とした彼の姿
それを支えた周りの人達の心強さ、あたたかさ
新しいことにも様々に挑戦する姿
・・・感動しました!
だからこそ、中盤(地の章(三))の展開は本当に辛かったです。。。

「天地明察」で出てきた人たちも、少し顔を見せるという
嬉しい演出もありました。
冲方丁さんにはもっとこの時代の偉人たちの時代小説を書いて欲しいです。
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憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI
(2014/07/14)
石田 衣良

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池袋は進化する。あの男たちにまた会える

脱法ドラッグ、仮想通貨、ヘイトスピーチ。
起こるトラブルは変わってもマコトたちは変わらない。

シリーズ第11弾、三年半ぶりに登場。
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しばらくお休みと聞いていた、IWGPシリーズ!
順序は逆になりましたが、この作品の後に刊行された番外編
「キング誕生」を読んで、シリーズ再開を知り
この11冊目を手に取る運びとなりました。

4編収録。マコトも20代後半になっています。
脱法ドラッグを扱う「北口スモークタワー」
パチンコ依存症がメインとなる「ギャンブラーズ・ゴールド」
ノマド、そう呼ばれる彼らが携わるビジネスを描く「西池袋ノマドトラップ」
そして、表題作はヘイトスピーチを題材としたものです。


お休みしていた間に、ネタもたまったのかな?と思わせるぐらい
ここ最近、世間を騒がせている社会ネタがもりだくさんです。


マコトとタカシがなんだかんだいいながら
どんな事件も丸く収めてみせるので、安心して読んでいられるシリーズ。
そんな中でも、この1冊では
「北口スモークタワー」の教授や
「ギャンブラーズ・ゴールド」の、山崎さんがとても印象的でした。


二人とも、マコトたちよりも少々上の世代。
そんな世代を引っ張ってくるタカシの人脈は、フィクションながらも
すごいコネを持っている、と感心しつつ(笑)

彼らは、それぞれの事件において
自ら犯した過ちを、他の人がしないように手助けをしてくれます。
そういう大人、、、素敵ですよね。
きっと昔の日本は、当たり前のことをきちんと周囲の大人が
子どもに「してはいけない!」と教えていたんでしょうけれど
昨今の社会情勢では、地域で育てる、というのも簡単ではないでしょうからねぇ。。。

形を変えての古き良き日本のカタチが見えたように思えて、
好きな2編でした♪


北斗 ある殺人者の回心北斗 ある殺人者の回心
(2012/10/26)
石田 衣良

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久々に、石田衣良さんです。
単行本価格でkindle化もされてます。

━─━─━─━─━─
幼少時から両親に激しい暴力を受けて育った端爪北斗。
誰にも愛されず、誰も愛せない彼は、
父が病死した高校一年生の時、母に暴力を振るってしまう。

児童福祉司の勧めで里親の近藤綾子と暮らし始め、
北斗は初めて心身ともに安定した日々を過ごし、大学入学を果たすものの、
綾子が末期癌であることが判明、
綾子の里子の一人である明日実とともに懸命な看病を続ける。

治癒への望みを託し、癌の治療に効くという高額な飲料水を購入していたが、
医学的根拠のない詐欺であったことがわかり、綾子は失意のうちに亡くなる。

飲料水の開発者への復讐を決意しそのオフィスへ向かった北斗は、
開発者ではなく女性スタッフ二人を殺めてしまう。
逮捕され極刑を望む北斗に、明日実は生きてほしいと涙ながらに訴えるが、
北斗の心は冷え切ったままだった。

事件から一年、ついに裁判が開廷する―。
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石田さんにしては、穏やかでないタイトルに惹かれ、手に取りました。
なかなか普段とは違う作品です。

これは高校生の読書感想文にうってつけではないでしょうか?

あらすじは上述の通り。
後半は、彼が裁判に臨む様子が描かれます。


虐待を受け、愛情に飢えていた青年。
唯一愛してくれた里親とともに、詐欺に巻き込まれ
里親の失意を晴らすために、主犯を殺めることを決意。
「主犯を絶対に殺す」という明確な殺意は持ちつつ
当日、予定通りにターゲットが現れなかったために
ナイフの所持を見られたことから、女性二人を殺害。

さて、彼に下される判決は―――?


法学部出身でもない浅はかな自分の知識では
作中で二人を殺した北斗は
死刑は適用されないのでは?永山基準とやらで4人以上だよね?
と、間違った知識で読んでいました。
決して、4人以上の殺害が、死刑の条件ではないのですね。
勉強になりました。。。

同情を禁じ得ない彼の境遇、犯行を決意するまでの過程・・・
とはいいつつも、被害者はまったく無関係の女性・・・
それぞれの遺族の思い・・・
北斗、そして彼を支援する人たちの思い・・

自分が、こんな裁判の裁判員に選ばれたら、どうするんだろう?
なんだかすごく色々考えさせられながら読みました。

しょうもない漫画や、いまいちなミステリをドラマ化するよりも
こういう作品を映像化して、沢山の人に知ってもらうべきだな、とも思ったり。
テーマが重すぎて難しいのかも知れませんが。。。

私は裁判にかかわったことがないので
この裁判の流れに、どれぐらいリアリティがあるのか
最後に北斗に下される判決が
法曹界にかかわる人から見たら、適当なのかはよく分かりません。
でも、素人目にしてみたら
いい結末ではないかと思いました。


序盤は、目を背けたくなるような虐待のシーンもありますが
石田さんの文章は読みやすいですし
一冊読み終えると、色々考えさせられるので
本作はなかなかの良書だと思います、おすすめです。

昨夏、大ブームを起こした半沢直樹。
その原作、池井戸潤さんの銀行が舞台となった作品が
今春、日テレ系でドラマ化されるそうで
その原作となる2作品を、連続して読みました。


不祥事 (講談社文庫)不祥事 (講談社文庫)
(2007/08/11)
池井戸 潤

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━─━─━─━─━─
トラブルを抱える支店を訪問し、指導し、
解決する部署に異動になった花咲舞は、
驚異の事務処理能力を持つ女子行員。

特殊な習慣と歪曲したモラルに管理されたメガバンクに対し、
歯に衣着せぬ発言力と、相手を張り飛ばす行動力で、
彼女は組織に立ち向かう。

新ヒロインが大活躍する、痛快銀行ミステリー誕生。
━─━─━─━─━─

店頭では新装版としてコミックタッチなバージョンに入れ替わってるのかな??
ドラマでは本作のヒロイン、花咲舞が主人公のようです。

原作は、連作短編。

花咲とその上司、相馬は
臨店という業務を担当し、全国各地を飛び回っています。
臨店とは、営業課の事務処理に問題を抱える個店を、個別に訪問し
解決に導くのが業務内容。

たとえば、ベテラン行員が相次いで退職して
新人だけでは手が回らなくなってしまった、とか
立地が都市部であるため、業務量が非常に多く
ゆえに、ミスも連発し、指導が入るなど
様々なケースで二人は各地を訪問します。

そして、その問題の根幹となっていることを解決していくお話。

連作短編といいつつ、
花咲たちが勤務する東京第一銀行が
主力銀行となっている大手百貨店、伊丹百貨店
そこを巻き込んで、1冊がひとつのストーリーとしてまとまっていました。

池井戸さんの作品も色々と読んできた中で
この方の連絡短編というのは、終盤に1話だけ
趣がかわる傾向があると思っていまして。

本作だと、花咲たちの敵として描かれてきた
東京第一銀行内の真藤一派の一人、児玉がメインとなる
「彼岸花」がそれにあたると思っています。

この構成が、連絡短編だと
同じパターンが続いてだれてしまいがちな終盤に
いいスパイスとして絶妙に働く!と感じてまして
「彼岸花」でも、違った雰囲気で花咲が描かれており
なかなか痛快な一冊でした。

花咲=狂咲、というあだ名は
言いにくくなっているし、コトバとしてもきわどいとは思いますが
なかなか氏の作品では見られない、元気な女の子が主人公で
面白かったです♪
でも、半沢よりはコメディタッチになりそうかなぁ・・・


銀行総務特命 (講談社文庫)銀行総務特命 (講談社文庫)
(2005/08/12)
池井戸 潤

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一方のこちら。
手元にあったのが4刷なので、また違う表紙の文庫でした。

━─━─━─━─━─
帝都銀行で唯一、不祥事担当の特命を受けている指宿修平。
顧客名簿流出、幹部の裏金づくりからストーカー問題まで
、醜聞隠蔽のため指宿が奔走する。
だが、知りすぎた男は巨大組織のなかで孤立していく。

部下になった女性行員、唐木怜が生き残りの鍵を握る―。
腐敗する組織をリアルに描いた傑作ミステリー。
━─━─━─━─━─

???
花咲舞、出てきません・・・。
そもそも、文庫の出版も、こちらの方が早いんですよね。


こちらは、銀行名も代わり
主人公、指宿の仕事は
総務課所属の特命係。
行内の不祥事を解決するのが仕事です。

作品はこちらも連作短編。
途中から彼には、女性部下の唐木がつくものの
彼女は、総務部と対立する人事部の出身なので
どうにも、腹の底から信頼できるという関係にはならず・・・


銀行の中の人間が、行内の問題を解決する
というところは共通しているものの
こちらはより、銀行という業界の専門職が感じられ
物語も骨太に感じます。

男性なら「銀行総務特命」、女性なら「不祥事」が好きそうと
なんとなく感じました。
少なくとも自分は「不祥事」の方が好みです^^;


主人公の違う2作の短編集を
どうやって1つのドラマにまとめるのだろう?というのが
読み終わった今、非常に気になるところ。

最初は、「銀行総務特命」の指宿の下につく部下が
花咲?とも思ったのですが、そうではなく・・・
エピソードだけ、借りてくるのかしら??

まさか共通して登場した別人の「真藤」でつながるとも思えないし(笑)
いやはや、春のドラマ、楽しみにしたいです♪


空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)
(2009/09/15)
池井戸 潤

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空飛ぶタイヤ(下) (講談社文庫)空飛ぶタイヤ(下) (講談社文庫)
(2009/09/15)
池井戸 潤

商品詳細を見る


池井戸さんの作品をまたまた読みました。
本作は、2000年に実際に起きた事件をモチーフに描かれた作品です。

━─━─━─━─━─
走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。
ホープ自動車が出した「運送会社の整備不良」の結論に
納得できない運送会社社長の赤松徳郎。

真相を追及する赤松の前を塞ぐ大企業の論理。
家族も周囲から孤立し、会社の経営も危機的状況下、
絶望しかけた赤松に記者・榎本が驚愕の事実をもたらす。

(以上、上巻あらすじ)
━─━─━─━─━─

下町ロケットから始まり
半沢直樹シリーズ、デビュー初期の短編集、いきなり文庫の最新刊、と
色々と池井戸作品を読んできましたが
私はこの作品が、下町ロケットと甲乙つけがたいくらいでの
池井戸作品のmyベスト、です。

作中に出てくるクルマのメーカーが
同じグループに銀行を持っていること、且つ著者の前職から
どのメーカーがモデルになっているのかは
すぐに察しがつきました。

しかしながら、事件が発覚したのは
今から13年前の2000年。
当時、クルマには全く関わりのなかった自分にとっては
この事件は「そう言われたら・・・!!」というもの。

自分は、事件のことを覚えていなかったことを
当時は、クルマに関わりのある世代ではないし・・・と、
乱暴ながら言ってしまえるかも知れませんが
実際、自分より上の世代の方にしたら、どうなんでしょう??

時間が経つとやはり、ユーザーの記憶は薄れてしまうし
メーカーだって、どんどん新しい人が入ってきているだろうし
また、こうしたことを起こしていないだろうかということが
不安で仕方ありません。



整備をしっかりしていたにもかかわらず
トラックが、タイヤが外れるという事故に見舞われる赤松運送。
メーカーの検査結果が信用できず、部品を返せとすったもんだする中
資金繰り、社員の退職、被害者からの訴訟
果てに、会長を務めるPTAでも問題が起こり・・・

と、主人公の赤松にはひたすらトラブルが降りかかる上巻。

それでも、事故車両を作ったホープ自動車が
リコール隠しをしているのでは?と
同じように疑念を抱く週刊誌記者が登場し
彼のスクープ記事の掲載によって、危機的状況が打破できるのでは!?

と期待を持たせた展開の行く末は・・・

以下ネタバレ


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みやこの

Author:みやこの
favorite * 読書 〒

【2015年9月7日更新】
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