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セカンド・ラブセカンド・ラブ
(2010/09)
乾 くるみ

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この方といえば「イニシエーション・ラブ」!!
あの本を読んだときの衝撃は、未だ忘れられず
自信を持って、他人様にお勧めできる一冊。

そんな乾さんによる「セカンド・ラブ」!!
表紙にはタロットカードがあしらわれていることから
Jシリーズの一冊であること間違いなし!

イニシエーション=通過儀礼
そして、セカンド・・・2番目。
「イニシエーション・ラブ」のようにだまされないように
注意深く読みました・・・・!!

━─━─━─━─━─
イニシエーション・ラブ』の衝撃、ふたたび。

1983年元旦、僕は春香と出会う。
僕たちは幸せだった。
春香とそっくりな女・美奈子が現れるまでは。

良家の令嬢・春香と、パブで働く経験豊富な美奈子。
うりふたつだが性格や生い立ちが違う二人。
美奈子の正体は春香じゃないのか?
そして、ほんとに僕が好きなのはどっちなんだろう。
━─━─━─━─━─


※ 今日の記事は、ネタバレに触れますので
  未読の方はご注意下さい!!


1983年という二昔も前の舞台
出来事のひとつひとつの日時まで、詳細に描写。
イニラブの匂いがぷんぷんします。

先輩とその彼女のスキー旅行に誘われた主人公:正明。
彼女も友人を連れて来、正明は春香と出会います。

出会いをきっかけに、付き合うようになる二人。
ある日のデートで街中を歩いていると、突然
春香をどこかのホステスと勘違いした男性に話しかけられ・・・

その場は人違いということで場は収まったものの
彼女にそっくりの人物、ということが気になる正明は
つい、問題の店に足を運んでしまい・・・

そこで、春香にそっくりなホステス、ミナ(美奈子)に出会ってしまいます。

美奈子の正体は春香ではないだろうか?
疑念を持ちつつも、美奈子に免許証を見せられたり
美奈子の生い立ちを聞いて、二人は別人であると納得しようとし
春香との交際も、順調に進んでいきますが・・・

春香との出会いのきっかけになった、スキー旅行に誘ってくれた先輩。
彼を問題の店に連れて行ってしまったことが
正明の運命を大きく変えてしまいます。



以下からは、内容に大きく触れるので、ご注意下さいね^^;



どんなに注意深く読んでも
12章までは、普通に読めるし、
冒頭の記述から、なんだかんだでハッピーエンドなんだろうと
安心して読んでいました。

美奈子=春香、だろうということは
なんとなく想像がついているし
もちろんそれは正解だったのですが・・・

結局、何が一番のトリックだったかって
この作品を手に取る人は、おそらく大多数が
「イニシエーション・ラブ」を読んだことがある人で、
裏表にはもう騙されない!!という先入観で読んでしまうんでしょうね。

だから、美奈子=春香、は察していても
別のすり替えには、気づけない・・・。

私は、最初に終章を読んだとき
全く意味が分かりませんでした。

え? えええ???
春香と新婚旅行に行く場面・・・だよね??
282ページ、後ろから2行目の場面設定がいっさい理解できず
「???」となっていたのですが・・・

本編でちょっと異色なエピソード(第6章ラスト)が
最後の二行で明らかになる真実を確定している――!!

それに気づいたとき、
「またやられた!!」
という思いでいっぱいでした★


仕掛けにはやられたものの
なんだか、救いのない一冊です・・・

結局、どうして春香が美奈子を演じていたのかは分からないし
正明が、その選択をしてしまったことがやりきれません。
それが1980年代という、時代・・・だったんでしょうかねぇ・・・。

また「イニシエーション・ラブ」と比較すると
終章で、ある程度事実がはっきりさせられているところが
ちょっぴり残念でした。
「イニシエーション・ラブ」は、一切
作家からの種明かしがないところが秀作だったと思うのですが
この作品では、ちょっとだけ語られてしまっていて・・・

一番の驚きであるところは、
読者が気づかないといけない、というのは健在なんですけどね。


解説や、この本について語っている掲示板などを見ると
そもそも美奈子が春香を演じていた、などの仮説もあるようですが
真相ははてさて・・・

Jシリーズである天童さんは、どうやら
美奈子が住んでいたアパートに、のちに引っ越してきた大学生として
登場していたそうです。


なんしか、久しぶりに衝撃の一冊でした・・・


※蛇足ですが・・・
 まだピンと来ない方に、ネタバレ要素をはっきり最後に言ってしまうと・・・・
 





正明は、12章のあとにおそらく自殺しており
序章、および終章は
幽霊となった正明の視点で描かれている、
(→ラスト2行の意味が6章のエピソードにつながります)
という構成の一冊でした。
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みやこの

Author:みやこの
favorite * 読書 〒

【2015年9月7日更新】
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