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白い巨塔〈第3巻〉 (新潮文庫)白い巨塔〈第3巻〉 (新潮文庫)
(2002/11)
山崎 豊子

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━─━─━─━─━─
財前が手術をした噴門癌の患者は、財前が外遊中に死亡。
死因に疑問を抱き、手術後に一度も
患者を診察しなかった財前の不誠実な態度に怒った遺族は、裁判に訴える。

そして、術前・術後に親身になって
症状や死因の究明にあたってくれた
第一内科助教授の里見に原告側証人になってくれるよう依頼する。

里見は、それを受けることで
学内の立場が危うくなることも省みず、証人台に立つ。
━─━─━─━─━─

第3巻です。
連載時は、ここでいったん終了したそうですが
その結末に反響が大きく、
「続・白い巨塔」としてしたためられたのが、4&5巻。

なのでキリのいいところで終わるこの3巻。
その内容は、ほぼほぼ裁判、です。

ドイツの外遊から帰ってきた財前が
空港で聞いた、寝耳に水の出来事・・・
自分が訴えられたという。

思い返してみれば、外遊中に里見医師から
「至急帰り請う」という電報が来ていた・・・!?

訴えてきたのは
里見が気にかけ、財前にも診療を依頼し
噴門癌の手術をした患者、佐々木の遺族。
術後は、若手の医師に任せ
判断をあおられたときも、きちんと患者を診ずに
終始、投薬の指示のみだった財前。


財前を始め、浪速大学の面々は負けるわけにはいきません。
財前は、こんなことはプライドが許さないし
浪速大学の面々も、財前を教授にしたばかり。
それぞれに面子がかかっています。

「財前は、きちんとした診断をしたのか?」
ただそれだけを問いたい遺族なのに
裁判は思わぬ方向へ進みます。

佐々木の亡くなった原因、癌性肋膜炎。
手術した噴門部の癌が、転移していたのですが
これを見抜くことは可能だったのか
早々に手術したのは、適切な処置だったのか
こうしたことを、専門家を裁判に招いて議論していきます。


普段、裁判とは、なかなか縁遠い生活をしている人がほとんどでしょう。
私もその一人です。
今は、裁判員制度も始まったので、そうそう無関心ばかりでいるのは
よくないこととは思いつつ・・・

とにもかくにも、法律や、裁判の流れが分からない人にも
非常に分かりやすく、裁判を追うことが出来ます。
医学や法律の専門家でない著者が
ここまで分かりやすく、このシーンを書けることには脱帽です。

読み応えあります!!

1~2巻の教授選のエピソードで、さんざん語られた
浪速大学の腹黒い策略が、随所で登場。
あの手この手で、自陣に有利なように裁判をすすめようと画策します。

気の毒なのは、直接佐々木を診ていた柳川医師。
財前の診療に疑問を持ちながらも
立場から、強く訴えることが出来ず・・・

裁判で自らが証言台に立つときも
「財前に不利なことを喋ると、どうなってもいいんだね?」という
プレッシャーを嫌と言うほどかけられます。

故に、清廉潔白な里見医師がなんと素敵なことでしょう!
1巻では、存在感はあまりなかったのですが
真摯に医学に取り組み、患者のために尽力する里見。


・・・そりゃぁ、この結末には
誰も納得できないでしょう。
3巻での一端の結末は、原告の敗訴です。

ここからがすごく読むのが楽しみです。
著者も色々と取材を重ね、この結末に一旦はしたであろうに・・・
自分の結末を、自分でひっくりかえさなくてはいけない後半戦!

どういう展開がされていくか
じっくり追おうと思います。
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みやこの

Author:みやこの
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【2015年9月7日更新】
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