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死刑執行人の苦悩 (角川文庫)死刑執行人の苦悩 (角川文庫)
(1993/07)
大塚 公子

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タイトルに引力を感じて手に取った一冊。

━─━─━─━─━─
「なぜ殺さなければならないのか」…。

執行という名の下に、首にロープをかけ、レバーを引く刑務官と、
ゼロ番区と呼ばれる舎房でその日を待つ死刑囚。

徹底した取材を基に、あらためて死刑制度を問う衝撃のドキュメント。
━─━─━─━─━─

単行本の初版は1988年。25年も前の作品なんですね。
ゆえに、中身がちょっと古い印象は受けましたが
読んでみて知ることは新しいことが多く
とても勉強になった一冊です。

著者は死刑廃止論者のようですね。

作中では、引退した刑務官の元に行って
死刑囚と関わったエピソードについて取材しています。


絞首刑が行われる日本。
執行の際、踏み板を外すのは
現在では、複数のボタンを、複数の刑務官が同時に押すことで
どのボタンによって板が開いたか分からないように
刑務官にとって、少しでも負担が軽減されるようになっているそうですが

こうなるまでは
足を縛る、縄をかける、踏み板を抜くハンドルをひく
これを3人の刑務官がわずか3秒の間で行っていたそうです。

恥ずかしながら、自分にはこれは初耳でして
執行する側にとって、確かに負担が大きすぎると感じました。

また、作中では
立派に改心していく死刑囚を間近で見ている刑務官の苦悩も描かれています。
本当に立派になったこんなすばらしい人間を
どうして殺さなければいけないんだ?と・・・。

このあたりは、少々時代の違いを感じました。
現在は、永山基準があるので
よほどの凶悪事件でない限り、死刑になることは少ないですが
昔はそうではなかったみたいですね。

1980年代に出版された作品です。
取材対象は、当時すでにリタイアされた元刑務官。
ゆえに彼らが見守ってきた囚人は、戦後まもなくの犯行時期が多い印象。
貧困が引き起こす強盗殺人が多かったみたいです。

そういう人は、更正できると思います、私。

でも、近年の犯罪で死刑宣告が出ている人って
もう本当にどうしようもない凶悪犯罪じゃないですか・・・
オウムや、池田小の事件やら・・・


この本を読んで、知らなかった世界を知り
刑務官の苦悩には、非常に共感できました。

が、それでも私は、死刑廃止は唱えられません。

死刑の次に重い量刑が、無期懲役である現在の日本では
とてもじゃないけれど、廃止論に賛成できません。

だってこの本、被害者の遺族からの視点がないですもん。。。

執行する側の苦しみはとてもよく分かりました。
けれども、それは覚悟の上の職業選択ではないのでしょうか?
平和に続いていくはずだった毎日を、犯罪によって奪われてしまう・・・
被害者、その周りの人の苦しみは・・・・?

私はそれを考えると、廃止論に賛成できないです。


難しい問題を考えるきっかけになった一冊です。
大学の公開講座などを利用して、
機会があればきちんと学んでみたいと思わされました。
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みやこの

Author:みやこの
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【2015年9月7日更新】
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